かぶは実の部分には消化を助ける成分が含まれており、葉にはビタミン類が豊富な野菜。お漬物にしてもおいしく、食べやすい野菜です。かぶの栄養素や効能、上手な保存方法についてご紹介します。
かぶの特徴
かぶは品種により旬の時期が違い、春や秋に採れますが、店頭に並ぶ量が最も多いのは10〜12月。晩秋から冬が旬です。
原産地は諸説ありますが、アフガニスタンからのアジア系と中近東や地中海沿岸からのヨーロッパ系に分かれ、日本では関ヶ原を境に東と西で系統の違う物が栽培されています。その境界線は「かぶらライン」と呼ばれています。
弥生時代に中国から伝わったとされ、その後、古事記や日本書紀に栽培されていたことが記されています。品種は約80種類、最も生産量が多い金町小かぶは、根が白く柔らかいのが特徴。日本最大の聖護院かぶは、京都名物千枚漬けに使用されています。
学名 | Brassica xampestris var. rapifera |
分類 | アブラナ科アブラナ属 |
原産地 | 中央アジア、ヨーロッパ西南部 |
別名 | くくたち、かぶら、あこな、すずな |
仏名 | navet |
かぶの栄養素と効能
実の部分には大根と同じく、消化を助けるジアスターゼが含まれており、胃もたれや胸焼けなどに効果があります。
葉にもカロテンやビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンCなどが含まれているので、油炒めなどでいただくと良いでしょう。
エネルギー | 20kcal |
水分 | 93.9g |
タンパク質 | 0.7g |
炭水化物 | 4.6g |
灰分 | 0.6g |
ナトリウム | 5mg |
カリウム | 280mg |
カルシウム | 24mg |
リン | 28mg |
鉄 | 0.3mg |
亜鉛 | 0.1mg |
ビタミンB1 | 0.03mg |
ビタミンB2 | 0.03mg |
ビタミンC | 19mg |
食物繊維総量 | 1.5g |
胚軸 可食部100gあたり
かぶの選び方
葉がみずみずしく、色鮮やかなもの。実の色は白く、表面がきめ細やかで艶があり、ずっしりとした重みのあるものを選びましょう。ひげ根が少ない方が味がいいと言われています。葉の付け根がしなびていたり、傷んでいるものは鮮度が落ちてきている証拠です。
かぶの保存方法
葉付きのかぶは、購入後すぐに実と葉を切り分けましょう。実は乾いたまま、葉は水で湿らせた状態で、それぞれ新聞紙やキッチンペーパーで包み保存袋に入れ、冷蔵庫の野菜室へ保存。
冷凍保存の場合、実は食べやすい大きさに切り、水気を拭いて保存袋に入れ保存。葉は、塩茹でして小分けしたものを保存袋に入れ保存すると1ヶ月は持ちます。
かぶの食べ方
葉の先から茎、実まで全て食べられ、生のまま、煮物、蒸し料理、漬物等幅広く活用されています。かぶのコロンとした形を楽しみたいのであれば、まるごと煮るのがおすすめです。
ひき肉を炒め、茎を少し残したかぶとかぶの葉、お好みの調味料や水を入れ、かぶをまるごと鍋に入れ、落とし蓋をしたら、中火で15分コトコト煮ましょう。仕上げに片栗粉でとろみをつけたら完成です。
かぶについてご紹介しました。秋から冬にかけておいしくいただけるので、このシーズンを逃さず召し上がってください。葉の部分にも栄養が豊富なので、ぜひ捨てずに活用してくださいね。