なめこの栄養素と効能|なめこおろしの作り方も

ザルの上のなめこ

なめこはぬるっとした食感が特徴のキノコです。人工栽培が盛んに行われているため、季節を問わず食べられます。低カロリーで栄養が豊富なのでぜひ食卓に取り入れたいですね。ここではなめこの栄養素や効能、上手な食べ方や保存方法を

なめこの特徴

なめこは人工栽培が盛んに行われており、年中おいしくいただけるキノコです。天然のなめこはブナやナラの枯れ木に生え、秋口の9月~11月頃にかけて収穫されます。基本的には秋に収穫がされるなめこですが、冷夏の年には梅雨にも発生するとされています。

栽培は日本、中国、カナダなどさまざまな国で行われています。日本では、群馬県、福島県、長野県、新潟県などで多く収穫されており、国内の収穫量のほとんどを東北地方が誇っています。

学名Pholiota nameko
分類モエギタケ科
別名ナメスギタケ、ホンナメコ
おいしい時期天然:9〜11月

なめこの栽培方法

なめこは原木栽培と菌床栽培の2種類の栽培方法があります。多く流通しているのは効率のよい菌床栽培です。

原木栽培

「短木」、「普通長木」「伐根」法などで栽培され、種菌の接種については「駒木」「ヌカ床」にて行われます。

原木栽培の場合、次の条件を満たす林間が適しているとされています。

  • 通風がある
  • 湿度が幾分多めである
  • 水はけが良い
  • 比較的明るい場所

一般には5月頃に種菌を接種し、接種後2夏を過ぎた秋から冬にかけて発生を始め、原木の樹種により3年間から7年間収穫されます。

菌床栽培

現在は栽培の周期を短くするため、空調管理がされた室内にて栽培されることが多いです。

菌床培地には、広葉樹のオガクズに粉糠やふすまを混ぜた物が使用されています。また、現在では人工栽培用のキットも発売されており、家庭で栽培することが可能になっています。

なめこの栄養素と効能

なめこのぬめり

なめこは92%が水分とされており、低カロリーな食材です。

ナイアシン

なめこにはナイアシンという水溶性のビタミンが含まれており、アルコールのアセトアルデヒドを分解する際に利用されます。そのため、二日酔いのときになめこの味噌汁を飲むと緩和されると言われています。

またお酒を飲む際には、サラダになめこをトッピングして食べたり、冷奴に乗せるなどして一緒に食べると良いでしょう。

食物繊維

不溶性食物繊維のひとつである、βグルカゴンが含まれています。不溶性食物繊維は胃や腸で膨らむため、満腹感を実感出来るとともに腸内環境を良くしてお通じを促進させる効果があります。

コンドロイチン

コンドロイチンは軟骨を形成するとされており、軟骨に水分を運ぶ役割を担っています。

軟骨に保水性や弾力性を持たせる作用があることから、肌を若く保つための化粧品にも使用されています。他にも、肌にうるおいを与えて、内側から栄養を保ってくれるので美肌効果も期待できます。

エネルギー15kcal
水分92.4g
タンパク質1.7g
炭水化物5.2g
カリウム230mg
カルシウム4mg
マグネシウム10mg
リン66mg
0.7mg
0.11mg
ビタミンB10.07mg
ビタミンB20.12mg
ナイアシン5.1mg
パントテン酸1.25mg
食物繊維総量3.3g

可食部100gあたり

なめこの選び方

粒が揃っていて、ぬめりに濁りがないものを選びましょう。なめこは軸の切り口から傷んでくるので、切り口の色が変わっていないかも忘れずに確認してください。

傘の大きさがある程度均一で、表面に光沢があり、ぬめり感が強いものが良いとされています。傘部分のハリが失われているものは劣化が進んでいるので避けてください。

なめこの保存方法

なめこは冷蔵で保存可能ですが、傷みやすいので冷凍保存も検討しましょう。

冷蔵保存

真空パックのものでも2~3日で賞味期限がきてしまいますので食べきれないときの冷蔵保存はおすすめしません。

冷凍保存

食べきれないときや、すぐ使わないときは冷凍保存するのがおすすめです。なめこを冷凍保存すると風味が落ちてしまうので1ヶ月程度で食べきるほうが良いでしょう。

冷凍するとぬめりがなくなったように感じますが、解凍することでぬめりが戻ります。

なめこの食べ方

なめこはぬめりにも栄養があるので、洗い過ぎには注意が必要しましょう。

なめこおろし

なめこ自体は消化がいい食材ではないので、消化を助ける大根とは相性抜群です。

材料

  • なめこ
  • 大根おろし
  • しょうゆまたは白だしなど
  • 小ねぎ

作り方・レシピ

  1. なめこをさっとゆがく
  2. なめこ、大根おろし、だし(しょうゆまたは白だし)を混ぜ合わせる
  3. 器に盛り付ける
  4. 小ねぎを散らす

消化にも良い食品同士を組み合わせているため、食欲のないときにおすすめです。

きのこたっぷり鍋

キノコ類には食物繊維が多いので、便秘の方や体調を整えたいときにおすすめ。寒い冬は鍋で乗り切りましょう!

材料

  • なめこ
  • 白菜
  • えのき
  • しめじ
  • 鍋つゆ(お好みで)
  • 豚肉

材料を揃えたら、土鍋に好みの出汁をともに入れて火にかけていただきましょう。

生のままでは保存しづらいなめこですが、冷凍することで長持ちするので、日々の食事に少しずつ入れるのもいいですね。消化を助ける大根と一緒に摂ったり、二日酔いのときになめこの味噌汁を摂るのもおすすめです。

ザルの上のなめこ
〜野菜の情報配信中〜