落花生(ピーナッツ)の栄養素と効能|食べ方や保存方法も

落花生

落花生(ピーナッツ)は栄養価が高く、生活習慣病の予防や記憶力低下の防止効果が注目されている食材です。アルコールの分解を助けるナイアシンが豊富に含まれるため、酒のつまみにも最適。ここではそんな落花生の栄養素や効能、おいしい食べ方についてご紹介します。

落花生の特徴

落花生の収穫

落花生というよりピーナッツと言った方が馴染みのある人が多いと思いますが、落花生とピーナッツの違いはなんでしょうか。落花生とピーナッツは同じものです。

しかし、一般的には植物、作物として表すとき(千葉県の主な農作物は落花生ですという場合など)、殻付きの状態を落花生と言います。そして、ピーナッツは落花生の殻を剝いた状態の実のことを言います。

落花生は脂質を多量に含むことから、国際的には大豆、ひまわりに次ぐ重要な油料作物として利用されています。

落花生の原産地と品種

落花生は日本だけではなく、世界各国で生産され、原産地は南米とされています。世界の落花生の品種としては、バージニア、スパニッシュ、バレンシアの3タイプに大きく分類されます。

日本で育てられている落花生はバージニアタイプに分類され、粒が最も大きく主に焙煎して食べることが特徴です。日本で生産されている主な品種は「千葉半立」「ナカテユタカ」「さとのか」「おおまさり」の主に4品種にです。

落花生の旬

落花生は9月下旬から10月にかけてが収穫の最盛期となります。収穫された落花生は1週間ほど乾燥させてから出荷されるため、国産の新物は10月から出回り始めます。

学名Arachis hypogaea
分類マメ科ラッカセイ属
原産地中南米
仏名arachide
独名Erdnub
英語peanut
別名ナンキンマメ

落花生の栄養素

動脈硬化の予防効果があるビタミンE、脳の動きを活発にするレシチン、ビタミンB郡、ミネラル類、食物繊維、タンパク質などを豊富に含んでいます。

リノール酸やオレイン酸などの脂質も豊富で、悪玉コレステロール(LDL)値だけを下げる効果が期待できます。

ビタミンB郡の一種であるナイアシンがアルコールの代謝を助けてくれるので、酒のつまみとしても良いでしょう。

エネルギー295kcal
水分50.1g
タンパク質12.0g
脂質24.2g
炭水化物12.4g
カリウム450mg
マグネシウム100mg
リン200mg
亜鉛1.2mg
マンガン0.75mh
ビタミンB10.54mg
ナイアシン10.0mg
ビタミンB60.21mg
葉酸150μg
食物繊維総量4.0g

※可食部100gあたり

落花生の選び方

落花生は殻付きのまま販売されています。殻がつるっとしていて綺麗な場合、収穫が早くまだ未熟な場合があります。

また、実が膨らんでいて詰まっていそうなものは収穫適期を過ぎてしまっている場合があり、風味が落ちてしまっているものもあります。丸く太りすぎた物ではなく、やや細長いものを選ぶと良いかもしれません。

落花生の保存方法

皮をむいた落花生

冷蔵保存

落花生には脂質が多いため、酸化しやすくなっています。酸化してしまうと風味が落ちておいしく食べられなくなってしまいます。落花生は密封できる容器に入れて、冷蔵庫で保管しましょう。

冷凍保存

冷凍保存する場合は、殻ごと塩茹でにし、殻ごともしくは殻を向いた状態で冷凍します。

落花生の食べ方

落花生は生のままでは食べられないため、主に炒るか茹でて食べます。

炒って食べる

「千葉半立」「ナカテユタカ」は炒って食べるのに向いています。炒る際は、殻ごとでも殻を向いた状態でもおいしく調理することができます。

茹でて食べる

「さとのか」「おおまさり」は茹でて食べるのにむいています。茹でる際は殻付きのまま、水と水に対して3%の塩を加えて茹でます。

アクが出るので水は多めにしましょう。沸騰している状態で落花生を投入し、40分から50分ほど茹でます。

食べすぎ&アレルギーには注意

1日20〜30粒が適量

ピーナッツは油分が多いので食べすぎはよくありません。1日20〜30粒を目安とし、食べすぎには注意しましょう。

アレルギー表示義務ありの食材

落花生は、そばや小麦卵などと同様に「特定原材料7品目」の1つとして、食品容器包装へのアレルギーの表示義務が定められた食材です。

落花生を使った料理

ジーマーミ豆腐

ジーマーミ豆腐は沖縄県や鹿児島県の郷土料理として知られるモチモチとしたごま豆腐のような料理です。市販のものにはタレが付いており、それをかけていただきます。

「豆腐」と名前に入りますが、大豆は使用していません。

ピーナッツバター

ピーナッツバターは、乾燥させた落花生を炒って、香りを高めながら水分を除去。荒く砕いてバターミルですりつぶして練って作ったものです。

パンに塗ったり和え物の材料として使えます。加糖タイプと無糖タイプ、クリームタイプとチャンクタイプがあり、忙しい朝のパン食に。お料理の隠し味にと幅広く使えます。

落花生
〜野菜の情報配信中〜