冬瓜の栄養と食べ方|台湾で人気の冬瓜茶も

  • 2020年1月5日
  • 2019年12月10日
冬瓜

冬瓜は大きな実とクセのない味わいが特徴の野菜です。カリウムが豊富でむくみなどの解消に役立つほか、低カロリーで、皮やタネは生薬としても使われる健康食材です。ここでは冬瓜の旬や食べ方、保存方法などをご紹介します。

冬瓜の特徴

冬瓜の花

冬瓜は東南アジア・ジャワ島が原産のウリ科の植物で、果実を食用とする野菜です。日本でも古くから栽培されていて、主な産地は沖縄県や愛知県になります。

完熟すると皮が硬くなり貯蔵性に優れています。また、品種によって大きさも様々で2〜3kgの小型のものから、10kgを超える大型なものまであります。

冬の瓜と書くため冬野菜と思われがちですが、旬の時期は6月頃〜9月頃の夏野菜なのです。サッパリとした薄味で、夏にピッタリの食材です。

なぜ冬瓜と書くのかというと、貯蔵性に優れ夏に収穫したものが冬まで日持ちすることから、冬瓜と呼ばれるようになったようです。

学名Benincasa hispida
分類ウリ科
原産地インド

冬瓜の品種

冬瓜の品種は大きく分けて2種類あり、丸い球型の丸冬瓜と長い俵型の長冬瓜に分けられます。

  • 大丸冬瓜:大きな球型で、熟すと表面に白い粉をおびる。古くから本州で栽培されている品種
  • 小丸冬瓜:球径20cm、重さ2〜3kgの小さく丸い球型の冬瓜
  • 長冬瓜:長く俵のような長楕円形の実で、熟すと表面に白い粉をおびる
  • 琉球冬瓜:俵のような長楕円形で熟しても白い粉が付かず、濃い緑色をしている。元々は九州南部以南で栽培されていたが、今では多くの地域で栽培されている

冬瓜の栄養素

冬瓜はカリウムが豊富で、余分な塩分を排出して血圧を正常に保ったり、むくみの解消に役立ちます。また、中国では皮やタネに利尿作用、解毒作用があるとして生薬としても使われてきました。

エネルギー16kcal
水分95.2g
炭水化物3.8g
カリウム200mg
カルシウム19mg
マグネシウム7mg
リン18mg
0.2mg
ビタミンB10.01mg
ビタミンB20.01mg
ナイアシン0.4mg
ビタミンB60.03mg
葉酸26μg
ビタミンC39mg
食物繊維総量1.3g

※可食部100gあたり

冬瓜の選び方

冬瓜の断面

冬瓜は熟すと表面に白い粉をおびるので、表面全体が均一に白くなっているものは、熟していて食べごろです。また表面が白くならない琉球冬瓜は、表面にキズや傷みがなく、ツヤのある濃い緑色のものを選びましょう。

どちらの場合も、小ぶりでずっしりと重い実の詰まったものがおすすめです。

カットして売っている冬瓜を選ぶときは、切り口が白くみずみずしいもので、種の周りも実がしっかり詰まってるものを選びましょう。

切り口が茶色く変色していたり、種の周りがスカスカのものは避けたほうがいいですね。

冬瓜の保存方法

冬瓜をまるごと保存する場合は、新聞紙で包み風通しの良い冷暗所で保存します。温度を13℃〜15℃、湿度を70%〜75%に保てば6ヶ月ほど保存できます。

カットしてあるものを保存する場合は、種とその周りのワタをスプーンなどで取り除きます。皮がついたままキッチンペーパーで包み、さらにラップで包んで冷蔵庫の野菜室に入れます。保存期間は3日〜5日になります。

冬瓜の食べ方

冬瓜は生でも食べられますが、下ごしらえをする事で青臭さが和らぎ、煮物やスープにしたとき味が染み込みやすくなります。

  1. 皮を剥きやすいサイズにカットし、種とワタの部分を切り取る
  2. 緑色が残る程度に薄く皮を剥く
  3. たっぷりのお湯で10分〜15分下茹でをする。竹串がスッと刺さるくらいが目安
  4. 氷水で冷ます

これで下ごしらえは完了です。後は食べやすい大きさにカットして調理しましょう。冬瓜はスープや味噌汁、煮物にあんかけなど様々な料理に使えますよ。

冬瓜茶は台湾で人気

冬瓜茶は、冬瓜と砂糖を煮詰めた「冬瓜糖」を溶かして作られるお茶のこと。甘くて飲みやすいのが特徴です。冬瓜はクセがない野菜なので、お茶にしてもすっきりおいしく飲めますよ。

冬瓜をご紹介しました。スーパーで見かけることも少ないため、なかなか馴染みがありませんが、内臓を休めたり、スタミナを回復させるには良い野菜です。台湾で人気の冬瓜茶もおいしいので、ぜひ試してみてくださいね。

冬瓜
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