ししとうの栄養素と効能|天ぷらなどおいしい食べ方も

ししとう

ししとうは油との相性がよく、天ぷらなどにして食べるとおいしいとうがらしの一種です。実は生でも食べることができるのをご存知でしたか?ししとうの栄養素や効能、保存方法などをご紹介します。

ししとうの特徴

ししとうは、なす科のとうがらしの甘味種(甘とうがらし)の一種です。正しくは、ししとうがらし(獅子唐辛子)と呼びます。でこぼことした起伏のある形が獅子の顔をイメージさせることから名付けられました。

唐辛子の未熟果でさほど辛くはありません。花は白または薄黄色で、果実は緑色をしています。

ししとうの原産地

原産は中南米で、ヨーロッパ人がアメリカ大陸を発見した後、ヨーロッパに持ち込まれました。その後、ヨーロッパの涼しい環境で辛味の少ない品種が誕生したとされています。

ししとうの品種

ししとうは、甘とうがらしの代表的な品種です。また、京都の伝統野菜である伏見甘とうがらし(ふしみあま)や万願寺とうがらし、山科とうがらしなども甘とうがらしの仲間です。

ししとうの旬と産地

ししとうの旬は6月~9月です。ハウス栽培が進んでいるので通年出回っていますが、太陽の光をいっぱい浴びた露地物のししとうは夏に店頭に並びます。

ししとうは、高知県が全国の約40%を生産しており、続いて千葉県が約12%です。和歌山県、徳島県や宮崎県でも生産していますが、それぞれ約4.8%~3.2%のシェアです。

学名Capsicum annuum var. grossum
分類ナス科・トウガラシ属
原産地中南米
英名Shishito pepper
仏名piment, proivre long
独名Paprika, spanischer Pfeffer

ししとうの栄養素と効能

疲労回復にクカのあるビタミンCやカロテンを豊富に含んでいます。強火でさっと加熱し、ビタミンを失わないように食べるのがおすすめです。

エネルギー27kcal
水分91.4g
タンパク質1.9g
炭水化物5.7g
カリウム340mg
マグネシウム21mg
ビタミンA β−カロテン530μg
ビタミンK51μg
ビタミンB10.07mg
ビタミンB20.07mg
ナイアシン1.4mg
ビタミンB60.39mg
ビタミンC57mg
食物繊維総量3.6g

ししとうの選び方

皮が鮮やかな緑色でツヤがあり、さわった時に柔らかい弾力があるもの、ヘタがピンとしていて切り口が変色していないものを選びましょう。

さわってみて固く感じるものやヘタが黒く変色しているものは、鮮度が落ちていますので避けましょう。また大きすぎるものは、育ちすぎているので美味しさの点で劣ります。

辛いししとうの見分け方

時々、辛味の強いししとうに当たることがあります。辛味の強いししとうを見た目で見分けるのは難しいですが、皮の色が黒っぽい緑色のものや形がいびつなものは辛味が強い可能性があります。ししとう10個の中に1個ほど辛味の強いものが混ざっていることがあるので、「食べるロシアンルーレット」などと言われることもあります。

ししとうの保存方法

ししとうは、冷蔵庫に長時間入れておくと低温障害を起こして傷みやすくなってしまいます。保存方法を工夫しましょう。

冷蔵保存

キッチンペーパーや新聞紙で包み、ジッパー付きの保存袋に入れて、冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。4~5日を目安に使い切ってください。

冷凍保存

たくさんあって食べきれない場合は冷凍しましょう。水洗いした後、固い軸や頭の部分を切り落とし、バットなどに広げて一気に冷凍するようにしましょう。凍ったら冷凍用保存袋に入れて保存します。ゆでておく必要はありません。1ヶ月ほど保存可能です。

ししとうの食べ方

ししとうは生でも食べられます。味噌やコチジャンを付けると美味しく食べることができます。

種の部分にはとうがらし特有の辛味があるので、好き嫌いがあるかもしれませんね。種ごと食べられますが、苦手な方は種を取り除いて食べましょう。

油と好相性も、加熱時には注意が必要

ししとうは油との相性がとても良いので、強火でサッと炒めたり、天ぷらや素揚げにして食べる方法がおすすめです。油を使った調理法の方が、風味も食感も良くなります。

ししとうを加熱調理する際の注意点です。調理前に必ず縦に切り込みを入れるか、つまようじなどで穴を数ヶ所あけてください。中の空気が膨張し、ししとうが破裂するのを防ぐためです。破裂すると危険ですから、必ずこの注意点を守ってくださいね。

ししとうについてご紹介しました。たまに辛いものも混ざっているので苦手な方は気をつけて食べるといいでしょう。加熱調理する際は、破裂しないよう注意が必要です。

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