パッションフルーツは甘酸っぱい味わいと、種の食感が楽しい果実。葉酸やカロテン、カリウムなどが豊富で栄養価が高い点も魅力です。ここではパッションフルーツの食べ方や旬、ジュースやゼリーの作り方についてもご紹介します。
パッションフルーツとは
パッションフルーツは、アメリカ大陸亜熱帯に自生していたトケイソウ科の果物で、ブラジルが原産です。
日本では、鹿児島県と沖縄県で国内の8割以上を栽培しています。次いで、東京都の小笠原が続きます。
パッションフルーツには果実の表面があずき色のものと、黄色いものがあり、一般的に出回っているのはあずき色のものです。
パッションフルーツの旬
パッションフルーツは輸入ものも多いため、1年中出回っていますが、国産のものは時期が限られています。国内の収穫のピークは6月~8月です。このようにパッションフルーツは夏が旬ですので、真夏の果物と言えます。
パッションフルーツの名前の由来
パッションフルーツが世界に広まったのは17世紀以降です。パッションという名前は、この頃に南米にやって来た宣教師がこの花の形がキリストの受難を象徴している形(十字架)に似ていることから、名付けられました。パッションとは情熱ではなく、キリストの受難という意味だったのです。
日本では、花の形が十字架ではなく時計に見えたので、「トケイソウ」と呼ばれています。
学名 | Passiflora edulis |
分類 | トケイソウ科トケイソウ属 |
原産地 | 南米、ブラジル |
和名 | くだものとけいそう |
英名 | Passion fruits |
パッションフルーツの食べ方
食べ方は簡単です。半分に切って中の果肉をスプーンですくって食べるだけです。果肉の中には種が入っていますが、種だけを取り出すことはできないので、そのままバリバリと噛んで食べたり、飲みこんでください。
パッションフルーツジュースの作り方
- 果汁に砂糖と水を加えてミキサーにかける
- 漉して完成
ジュースを使ってゼリーを作ったり、果実酒にしてもおいしくいただけます。また、十分なパッションフルーツが手に入らなかった場合は、ジュースを購入したほうが手軽です。
パッションフルーツのピューレ
実の中のゼリー状の部分と種を取り出して裏ごしするとピューレができます。このピューレを使ってゼリー、ムース、シャーベット、ジュール、スムージーなどが楽しめます。
パッションフルーツの栄養素と効能
パッションフルーツは、妊娠初期に特に必要とされる葉酸の含有量が果物の中でも多いのが特徴の果物。老化防止や免疫力を高めるカロテンや、高血圧予防に効果があるカリウム、糖質や脂質の代謝に必要なナイアシンも多く含まれている栄養価の高さが魅力です。
エネルギー | 64kcal |
水分 | 82.0g |
タンパク質 | 0.8g |
炭水化物 | 16.2g |
灰分 | 0.6g |
カリウム | 280mg |
マグネシウム | 15mg |
鉄 | 0.6mg |
銅 | 0.80mg |
ビタミンA β-カロテン当量 | 1100μg |
ビタミンB2 | 0.09mg |
ナイアシン | 1.9mg |
葉酸 | 86μg |
ビタミンC | 16mg |
※可食部100gあたり
パッションフルーツの選び方
大きな傷や割れ目がないもの、果皮の色が濃いめでツヤがあるものを選びましょう。
また、持ってみて重みが感じられるもので、さわやかな甘酸っぱい香りがあるものを選ぶようにしましょう。極端に軽すぎるものは、果汁が少ない可能性があります。
パッションフルーツは追熟する果物なので、追熟が進んで果皮にシワが出ているものは、酸味が減少して食べやすくなっています。酸味が苦手な方は、少しシワがあるものを選びましょう。
ただし、シワが出ると食べ頃の最終期に入っていますので、シワシワ過ぎるものは避けましょう。
パッションフルーツの保存方法
パッションフルーツは室温で追熟させると、酸味が和らぎます。常温保存で1週間ほど日持ちします。
冷蔵保存
十分に追熟させたものや、追熟させる前の状態で保存する場合は、ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。保存期間は2週間ほどです。
冷凍保存
長期保存したい場合は、丸ごとまたは、果肉や種だけを取り出して冷凍保存します。いずれもジッパー付きの保存袋に入れて保存しましょう。6ヶ月ほど保存可能です。
パッションフルーツはなかなかスーパーでは手に入りませんが、食べ始めるとくせになってしまう、甘酸っぱさがおいしい果物です。種のまま食べる果物というのは珍しいですが、その触感もまた面白いものですね。ジュースやピューレにしてもおいしいのでぜひ食べてみてくださいね。