フィサリス(食用ほうずき)の特徴や選び方

フィサリス

フィサリスは観賞用ほうずきとして知られ、食用ほうずきとして知られる数種類のうちの一種です。甘酸っぱい味が特徴で、親戚にあたるミニトマトと似た味わいが特徴です。ここではそんなフィサリスの選び方や保存方法などをご紹介します。

フィサリスの特徴

フィサリスはナス科ホオズキ属の多年草で、日本においては「食用ホオズキ」と呼ばれています。その他フルーツトマト、ストロベリートマトなどの呼び名があるようです。

外観はホオズキそのもので、乾燥して色落ちしたガクと呼ばれる外皮をめくると、中にミニトマトのような赤い、またはオレンジ色の実がひとつあり、それがフィサリスの可食部となります。

ミニトマトに甘味を足した味わい…つまり甘酸っぱさがあり、フルーツのような感覚で食べられます。

フィサリスの旬

旬は8月〜10月にかけてで、7月頃から収穫が始まります。ただ昨今は国内でもハウス栽培がなされているようで、基本的には年中店頭に並んでいるようです。

ただし、近年こそ徐々に知名度を上げているフィサリスですが、未だ国内では北海道と東北のごく一部、その他の地域で限定的な栽培に留まっている為、どのスーパーでも見掛けるとまでには至りません。

フィサリスの原産地

原産地は南米アンデス地方と言われています。北アメリカという説も一部あるようですが、フィサリスがコロンビア料理で多用される事から、南米アンデス地方説が有力のようです。

フィサリスの品種

品種にあっては、食用のものとしてショクヨウホオズキ、オオブドウホオズキ、シマホオズキが主立ったものとなります。(フィサリスとしては、ショクヨウホオズキが「Physalis pruinosa」)

学名Physalis sp
分類ナス科ホオズキ属
原産地北アメリカ
仏名physails
独名Erdbeertomate,Erdkirsche
おいしい時期6月〜7月

フィサリスの栄養素と効能

免疫力を高め、がんを予防する効果があるビタミンAが豊富です。また、ビタミンCも豊富で、皮膚や血管の老化を防ぐ効果も期待できます。

フィサリスの食べ方

フィサリスの食べ方としては、やはりまずは生食をお試し下さい。

実を噛むとその中身が弾けて、甘酸っぱさが口の中いっぱいに広がります。その甘酸っぱさからサラダのアクセントとして、メインディッシュの付け合わせにも適しています。

最も多いのがスイーツとしての利用で、ドライフルーツにしてタルトなどに入れたり、その他ジャム、ケーキ等のトッピングとして親しまれています。

なお海外ではソースとして利用することもあるようで、甘酸っぱいという性質からベリー系に近い扱いなのかもしれません。

フィサリスの選び方

未熟なフィサリス

フィサリスの選び方において、まず前提となるのがガク(実を包んでいる外皮)付きであるかどうかです。

可食部である実は非常に傷みやすく、ガクなしでは美味しく食べられる時間が短くなる、また些細な事で簡単に傷が付いてしまうからです。

ガクに包まれている状態では確認し辛いですが、目視で分かるのなら実の色合いも確認しましょう。くすんでいる部分、まだらな部分のない通して赤色、またはオレンジ色が綺麗なものを選びましょう。

出来れば、ガクそのものもシワがなく張りがあるものであればベターです。ガクもその形状から物理的に傷みやすく、シワの多いものは実を圧迫している可能性があります。

フィサリスの保存方法

基本的に乾燥には強いフィサリスですが、その反面水分に非常に弱いので、如何に湿度からフィサリスを守るかという観点が求められます。

最良の保存方法としては、「ガクごと」新聞紙で優しく包み、ジッパー等で密閉しておくと1週間は味も落ちずに保存が可能です。

冷蔵庫のスペースが足りない場合は、ガクを取り除いて実だけを新聞紙などで包み、同じくジッパー等で保存しましょう。その際はガクがない分傷みやすくなるので、ガクごと保存するよりは早めにお召し上がり下さい。

なお、火を通したりジャムなどにするのであればその限りではありませんが、基本冷凍保存は出来ません。実の水分が凍ることで、しおれてしまいます。

フィサリス
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