空芯菜の栄養素と効能|鉄分豊富な緑黄色野菜

空芯菜

空芯菜は茎の中が空洞になっていて、シャキシャキとした食感が楽しい緑黄色野菜です。濃い味付けの油炒めなどにするとおいしくいただけます。栄養価が高いので、夏バテの予防や貧血の対策にも効果的。そんな空芯菜の栄養素や効能、食べ方や選び方などについてご紹介します。

空芯菜の特徴

別名が多い、つる性の多年草です。アサガオナ(朝顔菜)、エンサイ(蓊菜)、ヨウサイ(蕹菜)、ウンチェー(蕹菜)、ウンチェーバー(蕹菜葉)など、見た目や地域によって呼び方が様々ありますが、みんな同じ空芯菜を指します。ちなみに、農林水産省の統一名称では「エンサイ」、日本植物病名目録では「ヨウサイ」となっています。

空芯菜の旬と産地

7月から9月頃までの、夏野菜になります。東南アジアが原産。暖かい地域に自生する植物で、沖縄などでも自生しています。国内での栽培は沖縄や九州など暖かい地方が中心となります。

学名lpomoea aquatica
分類ヒルガオ科サツマイモ属
原産地熱帯アジア
別名エンサイ
中名ヨウサイ

空芯菜の栄養素と効能

カロテンが豊富な緑黄色野菜で、夏バテの予防に役立ちます。また鉄分が豊富なので貧血予防にも。ビタミンCやタンパク質と一緒に摂るとより効果的です。

エネルギー17kcal
水分93.0g
炭水化物3.1g
ナトリウム26mg
カリウム380mg
カルシウム74mg
1.5mg
マンガン1.07mg
ビタミンA β-カロテン当量4300μg
ビタミンE2.2mg
ビタミンK250μg
ビタミンB20.20mg
ビタミンC19mg
食物繊維総量3.1g

※可食部100gあたり

空芯菜の品種

空芯菜の品種には、葉が太く短い「大葉(広葉)系」と、葉が細く長い「細葉(小葉、柳葉)系」の品種がありますが、作り方にほとんど差はありません。

空芯菜スプラウト

空芯菜スプラウト

空芯菜の芽のこと。アサガオの双葉にそっくりなのが特徴です。鍋に入れたり、さっと茹でておひたしにしたりするとおいしくいただけます。

つるなしエンサイ

野口のタネ、フタバ種苗から販売されています。通常つる性で、はってのびるように育つ空芯菜ですが、この品種は立性で、畑栽培に向くよう改良された品種です。高温でよく育ち、病害虫の被害も少ないです。畑栽培に向くように改良した品種とはいえ、もともとは水辺の植物のため、乾燥には弱いのも特徴です。

スラらん

タキイ種苗から販売されている空芯菜の品種です。従来の空芯菜に比べると葉が細く、クセが少ないことが特徴です、若どりのものはサラダのような生食にも向きます。

なつサラダ

フタバ種苗から販売。クセが無く生でサラダとして口当たりが良いのが特徴。ホウレンソウのように畑でも栽培できる、つるなしタイプの品種です。

パリパリ夏菜 悟空

トーホクから販売。歯ざわり感抜群の栄養豊富な野菜です。葉が細いタイプで、つるがあります。ちなみに、ニチノウから販売されている、夏菜は「ふだん草」になり、別の種類です。

空芯菜の選び方

葉先までハリがあり、緑が鮮やかで濃いものを選びましょう。根元の切り口がみずみずしいのが鮮度のよいしるし。逆に、しなびていたり、葉の色があせたようなものは避けましょう。

空芯菜の保存方法

空芯菜は乾燥にとても弱く、すぐにしなびてしまいます。保存する時は、根もとの切り口をたっぷりと水を含ませたキッチンペーパーで包み、ビニール袋に入れて野菜室で立てて保存しましょう。

冷凍保存の方法

冷凍保存は、一度固めにさっと茹でてから小分けに冷凍します。おひたしやあえ物、汁物の具、卵閉じなどに使用します。ただ、生の空芯菜を加熱調理した場合に比べ、シャキシャキした食感は、多少失われてしまうので注意しておきます。

空芯菜の食べ方

栄養価などホウレンソウと比較されることが多く、ホウレンソウに負けないほどの栄養価があり利用価値が高いのが特徴です。もともと東南アジアや中華料理ではよく使われている野菜で、いずれも炒め物系が多いようです。持ち味は、シャキシャキした食感なので、それを活かすために、火を入れ過ぎないよう注意。味にクセが無いので、様々な料理に使えます。

空芯菜
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