くわいの栄養素と効能|おせち料理に欠かせない縁起物

くわい

くわいは「芽が出る縁起物」として知られるおせち料理に欠かせない野菜。含め煮が一般的ですが、小ぶりのものを素揚げにしたり、クリーム煮にしてもおいしくいただけます。ここではくわいの栄養や品種、選び方などについてご紹介します。

くわいの特徴

くわいはオモダカ科の水生植物で、地下にできる塊茎(かいけい)という部分を食用にします。大きな芽の出ることから「めでたい」とされ、お正月料理や祝い事に欠かせない食材となっています。

くわいの旬

くわいの季節は、実際は9月頃から春先まで収穫の季節が続きます。10月頃から出回り始め、1月頃まで出荷が続きますが、年間流通量の大半は11月下旬から1月頃までに集中しているので、この時期がくわいの旬の時期と考えられています。

学名Sagittaria trifolia
分類マメ科ホドイモ属
原産地北アメリカ
別名ホドイモ、アメリカホドイモ
おいしい時期11月〜1月

くわいの栄養素と効能

でんぷん質が豊富で、非常に栄養価が高いのが特徴です。その他、ナトリウムの排泄を即して、高血圧を予防するカリウム、骨や歯の形成に不可欠なリン、味覚を正常に保つ亜鉛を多く含んでいます。

エネルギー126kcal
水分65.5g
タンパク質6.3g
炭水化物26.6g
灰分1.5g
ナトリウム3mg
カリウム600mg
マグネシウム34mg
リン150mg
亜鉛2.2mg
0.71mg
マンガン0.13mg
ビタミンB10.12mg
ビタミンB20.07mg
食物繊維総量2.4g

※可食部100gあたり

くわいの品種

・青くわい

国内で流通しているくわいの多くは青くわいです。扁球形で皮が青みがかっていて、おもに埼玉県や広島県で栽培されています。別名「京くわい」や「新田くわい」ともいわれます。京野菜や加賀野菜としてのくわいも在来の青くわいです。

・吹田くわい

大阪府吹田市近郊で栽培されているのが吹田くわいです。この地域で誕生した歴史の古いくわいです。塊茎が小さく皮は青〜赤紫色で苦味が少なめです。別名「姫くわい」や「豆くわい」ともいわれます。

・白くわい

中国の品種で、青くわいよりも大きな楕円形になり、硬めで味は青くわいより劣ります。くわいはもともと中国南部が原産地とされていて、日本へは平安時代には伝わっていたといわれています。

くわいの選び方

くわいの揚げ物

色艶が良く、丸く膨らんだ部分が硬いもの選びます。そして、皮が乾燥しておらず、色はなるべく青みのきれいなものがいいでしょう。サイズは直径4cmくらいまでを目安に。縁起物としては芽が勢いよく伸びている物がいいですね。

くわいの保存方法

水洗いをした後、そのまま袋に入れるか、ラップで包んで冷蔵庫で保管します。これだけでも、約2週間は持ちますがさらにボールやタッパーなどの容器に水を入れ、そこにくわいを浸して冷暗所に置いておくとより長く保存する事が出来ます。また、その際に、水はこまめに入れ替えるといいでしょう。

くわいの食べ方

含め煮が一般的です。くわいには強いアクがあるので、煮物などで食べる場合は下茹でをする必要があります。下茹では、皮を剥いて水にさらし、米のとぎ汁の中に5~6分入れて茹でます。芽は縁起物なので切り落とさずに調理しましょう。

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