松茸の栄養素と特徴|なぜ高いのか?も解説

松茸

松茸といえば秋の味覚の中でも主役級ですよね。人工栽培が難しいため、高価で貴重な食べ物です。ここでは松茸はなぜ高いのか、どのような栄養素が含まれているのかなどについてご紹介します。

松茸の特徴

松茸は主にアカマツの下に発生し、その他にもクロマツ、エゾマツ、ハイマツ、ツガなどの木の下に発生します。「マツタケオール」という松茸特有の香り成分と歯ごたえで日本の秋の味覚の代表であり、この香りを活かす料理で食べられることが多いです。

松茸は、万葉集の歌に詠まれているほど、古くから日本で親しまれていました。 しかし日本ほど松茸を貴重に扱っている国はなく、現在では世界中の松茸が日本で集められています。 

松茸が高いのは人工栽培できないから

きのこには、「腐生菌」と「菌根菌」の2種類があり、「腐生菌」はしいたけやぶなしめじなどの人工栽培できるきのこ。「菌根菌」がまつたけやトリュフなどの人工栽培がほとんどできないきのことなっています。

「腐生菌」は、枯れた葉や木などを分解して育つので、人工栽培できますが、「菌根菌」は、生きた樹木のそばに生えていて、その樹木とともに共生しているので、人工栽培は難しいとされています。

松茸は、人工栽培の技術が確立しておらず、流通するのは天然物のみとなっています。そのため、国産ものの松茸はとても高価となっており、スーパーなどで売られている松茸は、主に中国や韓国からの輸入品が多いです。

学名Tricholoma matsutake
分類シメジ科シメジ属
おいしい時期10月〜11月

松茸の選び方

 香りがよく重いもの。軸が太く、カサが開いていないものが良いとされています。

松茸の香りは、カサの部分から出ると言われています。そのため、カサが開ききっていると、香りが抜けてしまっている可能性があるので、カサが開ききっていないものを選びましょう。

軸が柔らかいものは虫食いの恐れがあります。そして、カサの裏側のヒダがキレイで、全体がしっとりと乾燥していないかも確かめましょう。

高級品の見極め方

松茸はカサが開いていない状態のものを「コロ」と呼び、成長するにつれて「つぼみ」「中つぼみ(中開き)」「開き」などと呼び名が変わっていきます。成長によって味や香りも変化していきます。

一番香り豊かで食感が良い高級品と言われるのが、カサの裏側の膜切れがない「つぼみ」。香りがやや少なめながらも、柔らかく食感が良いのが、長さ6cm以下の未成熟な「コロ」。逆に香りが強いものが、カサが80%以上開いた「開き」となっています。

松茸の栄養素と効能

松茸の香りのもと「マツタケオール」や「桂皮酸メチル」には食欲増進や消化酵素の分泌を促す効果があると言われています。食物繊維やビタミンB1、カリウムも豊富です。

エネルギー23kcal
水分88.3g
タンパク質2.0g
炭水化物8.2g
カリウム410mg
リン40mg
1.3mg
0.24mg
ビタミンB10.10mg
ビタミンB20.10mg
ナイアシン8.0mg
ビタミンB60.15mg
パントテン酸1.91mg
ビタミンC2mg
食物繊維総量4.7g

※可食部100gあたり

松茸の保存方法

松茸は、香りと風味が落ちないうちにすぐに調理してください。

保存する場合は、水分がつかない様に気をつけながら、新聞紙やラップで包んでビニール袋へ入れて冷蔵庫 に入れて保管しましょう。

冷凍する場合は、石づきを落として汚れを拭き取り、ラップに包むか保存袋に入れ冷凍庫へ入れ保管します。ただし、冷凍の場合は食感が悪くなることがあります。

松茸の食べ方

一般的に香りを生かした料理が好まれます。ご飯、お吸い物、土瓶蒸し、炭火焼き、天ぷらなどがおすすめです。

松茸は水洗いせず、布巾などで汚れを落とします。汚れが落ちない場合のみ、水につけながら汚れを指や布巾でこすり落とします。その後水気はしっかりと拭き取ってください。

カットする場合は、包丁で切るよりも手で裂いた方が香りが引き立ちます。石づきを落としたら、カサに切れ目を入れ、そこから軸に向かって裂くとキレイに裂けます。

加熱しすぎると食感や香りが減ってしまうので、注意しましょう。

松茸
〜野菜の情報配信中〜