にんにくは香りが強い食材で、人と会う約束があるときなどにはついつい避けてしまいがちです。しかしにんにくの香りの元であるアシリンには、強い殺菌効果やスタミナ回復効果があり、風邪予防に最適な食材です。ここでは、にんにくの栄養や食べ方、保存方法をみていきましょう。
にんにくの特徴
にんにくはユリ科ネギ属の野菜です。中央アジアが原産とされ、イタリア料理や中華料理を作る際には欠かせない食材ですね。旬は5月〜7月ごろです。スーパーでは中国産のものを多く見かけますが、国内では、青森や香川、岩手などで栽培されています。
| 学名 | Allium sativum | 
| 分類 | ユリ科ネギ属 | 
| 原産地 | 中央アジア | 
| 仏名 | ail | 
| 別名 | オオニンニク、オオビル、ヒル | 
にんにくの種類

にんにくには、形状や風味が異なる品種があるほか、中華料理でよく用いられるにんにくの芽にも注目しましょう。葉が出た後に出る花茎で、しゃきっとした食感が特徴の緑黄色野菜です。
- プチにんにく
 - 一片種のにんにくで、マイルドな味わいが特徴
 - イタリア種
 - 香りが高く、薄くピンクかかっていて小粒
 - フルーティーにんにく
 - 熟成発酵させており、抗酸化力が数倍にアップするが、匂いはなく甘い
 
にんにくの栄養素
にんにくは、野菜では珍しいタンパク質量を誇り、ビタミンB1も豊富です。
| エネルギー | 134kcal | 
| 水分 | 65.1g | 
| タンパク質 | 6.0g | 
| 炭水化物 | 26.3g | 
| 灰分 | 1.3g | 
| カリウム | 530mg | 
| リン | 150mg | 
| 鉄 | 0.8mg | 
| 亜鉛 | 0.7mg | 
| マンガン | 0.27mg | 
| ビタミンB1 | 0.19mg | 
| ビタミンB2 | 0.07mg | 
| ビタミンB6 | 1.50mg | 
| 葉酸 | 92μg | 
| 食物繊維総量 | 5.7g | 
※可食部100gあたり
にんにくに期待される健康効果

アリシンとビタミンB1が疲労回復
匂いのもとであるアリシンは、ネギ類の中で最も豊富。このアリシンはビタミンB1と結合することでアリチアミンに変化します。より吸収力が高まり、疲労回復効果や滋養強壮効果が見込めます。
加熱して生活習慣病対策にも
アリシンが加熱されると、スコルジニンに変化し、血圧を抑えたりコレステロールを抑える効果があります。またイオウ化合物の一種アホエンには、血栓防止効果もあり、生活習慣病予防に嬉しい食材といえます。
にんにくの選び方
にんにくを購入するときには、外皮がしっかりしていて、かたく重みのあるものを選ぶのがおすすめ。一方芽が出てしまっているものや皮が茶色くなってしまっているものは避けるようにしましょう。
にんにくの食べ方

にんにくに含まれるアリシンが発生するよう、刻んだり潰したりして食べると良いでしょう。また、油と一緒に調理するとアリシンが分解されにくくなります。
にんにくの保存方法
風通しの良い場所に吊るして置きましょう。
にんにくのオリーブオイル漬け
にんにくをオリーブオイルに漬けて、風味豊かなガーリックオイルをつくるのもおすすめ。血栓予防や脳の活性化などが期待できるとされています。自宅でも簡単に作れるので、試してみると良いでしょう。
- 瓶を煮沸し、乾かす
 - にんにくの皮をむいて根の部分を切り落とす
 - 瓶の中ににんにくと、にんにくが浸るくらいのオリーブオイルを入れる
 
お好みで鷹の爪やローズマリーなどを入れても良いでしょう。

にんにくの栄養と選び方、保存方法をご紹介してきました。ついつい避けたくなるにんにくの香りは、実は疲労回復には効果が高い成分だったのです。また、おいしくて使いやすいにんにくのオリーブオイル漬けもおすすめ。ぜひ試してみてくださいね。