れんこんの栄養と種類、保存方法|豊富な食物繊維に注目

れんこん

れんこんは、サクサクとした食感がおいしい野菜です。きんぴらや煮物にして食べるとおいしくいただけます。ここではれんこんの栄養や選び方、保存方法をご紹介します。

れんこんの特徴と歴史

東南アジア地域が原産で、日本には仏教の伝来とともに百済から伝わったと言われており、古事記や万葉集にも記載があるほど昔から食べられています。 漢字で「蓮根」と書きますので、蓮の根を食べているように思いますが、食べている部分は水中で大きく育った地下茎です。

加熱方法や切り方で食感が変化し、さまざまな風味が楽しめる野菜です。 レンコンの美味しい旬の時期は11月から3月。 6月から9月に出回る新レンコンは白っぽくサクサクとした歯ざわりが特長です。

学名Nelumbo nucifera
分類スイレン科ハス属
原産地中国説、インド説

れんこんは栄養の宝庫

れんこんの薄切り

淡白な見かけによらず、ビタミンC が多く、カリウム、カルシウム、鉄、銅などのミネラルも豊富です。

エネルギー66kcal
水分81.5g
タンパク質1.9g
炭水化物15.5g
ナトリウム24mg
カリウム440mg
カルシウム20mg
0.5mg
亜鉛0.3mg
マンガン0.78mg
ビタミンB10.10g
ビタミンB60.09mg
葉酸14μg
ビタミンC48mg
食物繊維総量2.0g

可食部100gあたり

れんこんに期待される健康効果

土付きのれんこん

野菜には珍しい、ビタミン B 1 、B 2が含まれていて、貧血予防に効果があります。 れんこんはすぐに変色しますが、その原因がポリフェノールの一種であるタンニンです。 タンニンには抗酸化作用や消炎、収れん作用があり胃腸の保護になりますし、喉の痛みなどの消炎効果もあります。 また不溶性食物繊維が豊富ですので便秘解消につながるなど健康に嬉しい野菜です。

豊富な食物繊維が身体の中をきれいにお掃除

れんこんの食物繊維は不溶性です。 不溶性食物繊維は、食物繊維が水に溶けにくいため、腸の中で水分を吸収すると膨らみ、それが腸の動きを活発にさせて便通へと導きます。 便秘を解消することで身体の毒素を外へ排出し腸を掃除してくれますので、身体の中からきれいにしてくれる野菜です。

ビタミンC・B1・B2が口内炎、目の充血、肌荒れを防ぐ

れんこんは100gでレモン果汁100gとほぼ同じ量のビタミンCが含まれています。これは、 れんこんの小ぶりの一節を食べるだけで、1日に最低限摂りたいビタミンCの摂取量の2/3を取れる含有量です。

しかも、でんぷん質が多く、これがビタミンCを熱から守るため、加熱しても損失が少ないという特徴があります。 ビタミン C やビタミン B 1、 B 2には皮膚の粘膜を強くし抵抗力をつける効果があり、口内炎や肌荒れから守ってくれます。 また、血の巡りを良くし疲労を回復する力があるため、目の充血予防にも効果があります。

タンニンが胃腸のトラブルに効果的

れんこんには、タンニンという成分が含まれています。 ポリフェノールの一種のタンニンには、老化を防ぐ抗酸化作用があり、また炎症を抑える消炎作用、収れん作用があるため、胃潰瘍、十二指腸潰瘍などの胃腸の不調や保護に効果があります。

れんこんの選び方

水洗いしたれんこん

れんこんの表面に色むらや傷がなく、ふっくらと厚みがあり重みがあるものが良いでしょう。 また、切り口が茶色く変色しておらず、白くてみずみずしいものをおすすめします。 れんこんの穴の中が黒くなっているものは古いれんこんですので、選ぶ際には穴の中までしっかりと確認しましょう。

れんこんの保存方法

丸ごとのれんこんは、湿らせた新聞紙で包んで風通しの良い涼しい場所に保存します。 気温が高ければ、冷蔵庫の野菜室へ。 れんこんは、切ったら空気に触れて乾燥や変色をしないように、ラップでぴったりと包んで冷蔵庫の野菜室に入れ、2日から3日で使い切って下さい。

れんこんの食べ方は自由自在

れんこんは、煮る、焼く、炒めるなど調理方法は自由自在です。 また切り方によって食感が変わるのも楽しみの一つです。

煮る

れんこんの煮物

大きめの乱切りにし、にんじん、ごぼう、里芋、こんにゃくなど煮物として料理すると、れんこんのホクホク感が味わえます。

焼く

肉団子を、薄く切ったれんこんではさみ、平らにしたら多めの油で焼きポン酢をかけます。 れんこんは油と相性が良くいので深みを増した味わいになります。

炒める

れんこんのきんぴら

薄くスライスしたれんこんを、薄切りのにんじんやごぼうと一緒にごま油で炒め、 砂糖、みりん、しょう油、酒で味をつけ、最後にごまをふりかけると、シャキシャキのきんぴらを楽しめます。

喉の痛みに

タンニンの成分には咳止め効果があります。 れんこんを皮ごと丸ごとすりおろし、しょう油と塩で味付けしてからこします。 これに生姜の絞り汁を少し加えて好みの濃さまで熱湯を足して完成です。 残ったれんこんはハンバーグや肉団子の具として加えることもできます。

れんこんは空気穴が開いていることから、「見通しがよい」と言われ、縁起のよい食べ物としてお正月のおせち料理の食材として使われています。 れんこんの栄養や効能を知れば知るほど、とても優等性な野菜ということがわかります。 れんこんは体にとっても縁起の良い、健康に導く野菜として積極的に取り入れたい食材です。

れんこん
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