モロヘイヤの豊富な栄養と食べ方・保存方法

モロヘイヤ

モロヘイヤはアラビア語で「王家の野菜」を語源とし、王族以外は食べられない貴重な緑黄色野菜でした。今では、モロヘイヤの栄養価の高さが認知され、栽培が簡単なため、日本でも全国に普及しました。その栄養価の高いモロヘイヤの特徴や食べ方などをご紹介していきます。

モロヘイヤの特徴

モロヘイヤは中近東原産の緑黄色野菜。インドや地中海地方では古くから食べられているほか、砂漠地帯でも生息する貴重な野菜として、エジプトでは5000年以上前から栽培されてきました。 モロヘイヤの旬は夏で、7月から9月にかけてが美味しい時期です。日本には80年代に入ってきた、比較的まだ新しい野菜です。

学名Corchorus olitorius
分類シナノキ科ツナソ属
原産地中近東
別名タイワンツナソ、ジュート

モロヘイヤの栄養素

モロヘイヤのカロテンの含有量は野菜の中でトップレベル。ビタミンB群、C 、Eも豊富で、特にB2は、ほうれん草の約20倍、カルシウムは7倍と言われています。

エネルギー38kcal
水分86.1g
カリウム530mg
カルシウム260mg
マグネシウム46mg
リン110mg
1.0mg
マンガン1.32mg
ビタミンA β-カロテン当量10000μg
ビタミンK640μg
ビタミンB10.18mg
ビタミンB20.42mg
ビタミンC65mg
食物繊維総量5.9g

可食部100gあたり

モロヘイヤに期待される健康効果

モロヘイヤの実

モロヘイヤは、カルシウムやカロテン、ビタミン類が豊富で骨粗鬆症の予防や老化防止に役立ちます。

豊富なカルシウムが骨粗鬆症やストレス解消に役立つ

体内のカルシウムは99%が骨や歯に使われ、 残りの1%が血液などの体液や、筋肉などの組織にあります。この1%のカルシウムが出血を止めたり神経の動きなど生命の維持や活動に大切な役割をしており、カルシウムは私達人間にとってなくてはならない大切な栄養素です。

そのカルシウムが不足すると、骨の密度が減り骨粗鬆症になります。骨粗鬆症になると、ちょっとした衝撃で骨折しやすくなるなど日常生活に支障をきたす場合があり、その影響は深刻です。

またカルシウムは神経の働きにも関わるため、積極的に摂りたい成分です。カルシウムが多く含まれる食品には、牛乳やチーズがよく聞かれますが、カルシウムは緑黄色野菜にも入っています。 モロヘイヤは「野菜の王様」と言われるほど栄養価に富んだ緑黄色野菜で、カルシウムも多く含まれていることで知られています。

カロテン・ビタミンCで老化を防止

若々しさや健康な身体は、私たちの毎日の食事の影響を大きく受けています。例えば、老化を防ぐ栄養成分として、カロテンや、ビタミンCがあげられます。

活性酸素による血液の汚れは老化の原因になることが証明されており、血液の状態が悪いと、肌にはシミやシワが増えてきます。活性酸素を抑えることは、肌の健康を守り体全体の老化を防ぐことにつながるのです。

カロテンは免疫力を高め皮膚や粘膜を強くし、視力の維持やガン予防など、健康維持に欠かせない重要な栄養素です。また、ビタミンCは毛細血管や軟骨などを正常に保つ働きを持つほか、 皮膚のメラニン色素の生成を抑える効果があります。さらにストレスや風邪などの病気に対する抵抗力や免疫力を上げる働きも持っているのです。

その優れた栄養素である、カロテンやビタミンCがモロヘイヤには多く含まれており、しかも、モロヘイヤのカロテンの含有量は野菜の中でトップです。栄養価の高いモロヘイヤをこまめに摂ることで、老化を予防し健康な生活をおくりましょう。

モロヘイヤの選び方

かごに入ったモロヘイヤ

若葉を食べるので、葉に張りがあってみずみずしく、 茎に柔らかな弾力があるものを選びましょう。葉がしおれていたり、傷が多いものは避けてください。

モロヘイヤの茎の切り口が茶色く変色しているのは、収穫してから時間が経っている証拠ですので、切り口が緑色のものを選びましょう。

モロヘイヤの保存方法

葉だけを茎から取り、密閉容器に入れて冷蔵庫保存をしなるべく早く食べましょう。余りそうなら冷凍して保存するのをおすすめします。

モロヘイヤの食べ方

茹でる

葉をさっと茹で包丁でたたくと段々と滑りが出てきます。

混ぜる

クセも香りもないので、茹でて叩いたモロヘイヤをこのまま納豆に混ぜたり、 醤油と混ぜごま油を垂らしてご飯にのせて食べても美味しいです。また、茹でてたたいたモロヘイヤを、だし醤油と醤油みりんでのばし豆腐にかけるのもおすすめです。

副菜を一品用意したいときには、一口大に切った山芋と茹でて粗く刻んだモロヘイヤに、刻んだ梅干しと醤油をたらし混ぜ合わせると簡単に作れます。

煮込む

熱したブイヨンスープに刻んだモロヘイヤを入れ、ひと煮立ちさせ、塩コショウで味を調えたら溶き卵を流し入れましょう。中華風にアレンジする場合は、醤油で味をつけ、とろみをつけてから溶き卵を入れ、仕上げにごま油をたらせばおいしくいただけます。

モロヘイヤのおひたし

モロヘイヤの栄養や特徴についてご紹介しました。健康な食生活を送るには、緑黄色野菜は欠かせません。その緑黄色野菜の中でもモロヘイヤの栄養価の高さはすばらしいものです。 モロヘイヤを日々の食生活に取り入れて、おいしく健康的な生活を送りましょう。

モロヘイヤ
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