柿が店頭に並び始めると秋を感じますね。柿はビタミンCやカロテンが豊富で生のままおいしいデザートになる果物。ここでは、柿の栄養や保存方法、干し柿についてもご紹介します。
柿の特徴
カキノキ科カキノキ属の果物「柿」は、日本や中国が原産です。旬は9月・10月・11月。和歌山や奈良、福岡を中心に栽培されています。
生のままデザートとして食べる他、なますや白あえなどとして食べてもおいしい。温州みかんよりもビタミンC含有量が多く、二日酔いにも効果がある注目の果物です。
干し柿の特徴
干し柿は渋柿を屋外につるして乾燥させたもの。ビタミンCやタンニンの効果はなくなってしまうものの、カロテンは倍増します。また、表面に吹き出した白い粉は果糖です。咳止めや痰切りに効果を発揮します。
柿の栄養素
柿のビタミンCはかんきつ類の約2倍で、カロテンはピーマンとほぼ同等の量が含まれており、風邪予防に効果的な果物です。
エネルギー | 63kcal |
水分 | 82.2g |
タンパク質 | 0.5g |
炭水化物 | 16.9g |
カリウム | 200mg |
リン | 16mg |
マンガン | 0.60mg |
ビタミンA β-カロテン当量 | 300μg |
ビタミンB1 | 0.02mg |
ビタミンB2 | 0.02mg |
ナイアシン | 0.3mg |
ビタミンB6 | 0.05mg |
ビタミンC | 55mg |
食物繊維総量 | 2.8g |
※可食部100gあたり
柿に期待される健康効果
ビタミンC・カロテンの相乗効果で肌荒れを防止
水に溶けやすいビタミンCですが、生のまま食べられる柿ならたっぷり摂取できます。また、カロテンも豊富でこれらを同時に摂取することで相乗効果が生まれ、美肌効果、風邪予防が期待できます。
タンニン・カリウムが二日酔いに効果的
渋み成分のタンニンにはアルコールを分解する作用があります。さらに利尿作用を持つカリウムも豊富に含まれているため、飲酒前に食べると、二日酔いの予防にも役立ちます。
柿の色素はカロテンの5倍の抗ガン効果を持つ
柿の色素には、カロテンの5倍の抗ガン作用があるカロテノイドの一種、βクリプトサンチンが含まれており、強いがん予防効果が期待できます。
タンニンは血圧の上昇を抑える
タンニンはアルコール分解作用のほかに、血圧の上昇を抑える効果もあります。しかし、鉄分の吸収を妨げてしまうので、貧血が気になる人は避けたほうが良いでしょう。
干し柿は食物繊維・カロテンが豊富
干し柿は、水分が抜け成分が凝縮されているため、カロテンと食物繊維が豊富。カロリーは高めなので食べ過ぎには注意しましょう。
柿の茶葉で花粉症対策
柿の若葉に含まれるアストラガリンというポリフェノールにはアレルギー反応を抑える効果があり、花粉が飛び始める前から書きの茶葉を飲むことで花粉症予防に効果があると言われています。
柿の選び方
柿を選ぶときには、形のきれいなヘタが果実に張り付いているものを選びましょう。また大きくて重みがあり、つやつやと色が均一のものがおすすめです。
柿の保存方法
ヘタを湿らせて冷凍庫へ
柿は収穫後もヘタから呼吸をし、水分をなくしてエチレンガスを発生させています。エチレンが発生すると柿はどんどん柔らかくなるので、ヘタを湿らせて呼吸を抑えることで柿のシャキシャキを長持ちさせることができます。
冷凍保存もできる
柿をそのまま冷凍したり、食べやすいサイズに切ってから冷凍することも可能です。少し解凍して食べればシャーベットのような味わいを楽しめますよ。
柿の栄養と保存方法、干し柿についてご紹介してきました。生のまま食べられて、栄養が豊富な柿は、旬の秋には欠かさずに食べたい果物。シャキシャキな柿が好きな方は、保存方法も工夫してみてくださいね。