トマトやきゅうりと言えば、夏野菜の定番。生のまま美味しくいただけて、サラダや冷やし中華をはじめ、様々な料理で活躍してくれます。ところが、トマトときゅうりは食べ合わせが悪いのをご存知ですか?上手に食べて、しっかり栄養を摂れるようにしたいものです。
夏野菜の定番トマトときゅうりは身体を冷やす
最近ではハウス栽培が盛んになり、一年中スーパーで購入できるようになったトマトやきゅうり。旬がわかりにくくなってきていますが、暑い夏にほてった身体を冷やす効果がある夏野菜です。
さっと洗って食べられるので、夏場にはおやつ代わりしても健康的でいいですね。ただ、トマトときゅうりを同時に食べるのには少し注意が必要です。
食べ合わせが悪いと栄養が失われてしまう
食べ合わせを意識して食事を摂っていますか?食べ合わせとは、複数の食材の栄養や特徴を活かし、組み合わせて食べることを言います。食べ合わせによっては、それぞれが持つ栄養に変化が生じることがあります。
食材同士の効能が倍以上に活かされる「相乗効果」を持つ組み合わせや、それぞれの効果が強められる「相加効果」。また残念なことにそれぞれの効果を打ち消し合ってしまう「相殺効果」を持つ組み合わせもあります。
相殺効果を持つ食べ合わせや消化不良を起こしやすい食べ合わせのことを「合食禁(がっしょくきん)」、または「食合禁(しょくごうきん)」とも呼びます。
トマトときゅうりを一緒に食べるとビタミンCが失われる?
サラダの具材として使ったり、定番の夏野菜として同じ食卓にのぼることが多いトマトときゅうりも相殺効果を持つ合食禁にあたります。
きゅうりに含まれる「アスコルビナーゼ」という酵素が、トマトのビタミンCを破壊してしまうのです。ビタミンCは免疫力を高めたり、抗酸化作用を持っているので、これを吸収できなくなってしまうのはもったいないのです。
ちなみにアスコルビナーゼを持つ野菜はきゅうりの他に、人参、きゃべつ、かぼちゃ、りんご、バナナなどがあります。
ドレッシングやマヨネーズをかければ問題なし
トマトときゅうりをサラダにして食べるなら、ドレッシングやマヨネーズをかければ問題ありません。
ビタミンCを破壊する「アスコルビナーゼ」はお酢に弱い性質があるので、酢が入ったドレッシングやマヨネーズを活用することで、ビタミンCを守ることができます。
またサラダには合いませんが、「アスコルビナーゼ」は加熱することで効力を失うので、覚えておくと良いでしょう。
トマトと相性がいいのはごまや落花生
ビタミンEを豊富に含むごまや落花生はトマトと相性がいい食べ物です。トマトに含まれるリコピンを効果的に摂取できるようになります。
また、リコピンは脂溶性なので油を使って調理するのもおすすめです。
トマトについてはこちらで詳しくご紹介しています。
きゅうりと相性がいいのはわかめ
きゅうりとわかめは一緒に摂ることで血中コレステロール値を下げ、血圧を安定される効果が期待できます。
きゅうりについてはこちらで詳しく紹介しています。
1品の料理にしなくても大丈夫!
食べ合わせが良い食材は、1品の料理に調理しなければいけないように思いがちですが、1回の食事で食べれば大丈夫。なるべく時間をあけず食べることで、相乗効果、相加効果が期待できます。